【怪異感想】「くねくね」を読んだ
【怪異感想】くねくねを読んだ
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感想
見てしまった者(理解してしまった)は簡単に言えば知的障碍者になってしまう恐ろしい怪異。なのだが……
上記の物語だと語り手である【弟】も最後に『くねくね』を見てしまう。
個人的な話だが、物語に置いてフィクション・ノンフィクションどちらだとしても、語り手が死んで(または語り手として機能しなくなる)終了するとモヤモヤする。
(そういうトリックがあることは別として)
この作品では物語を語っている【弟】が最後『くねくね』を見てしまう。つまり、本来なら全身くねくね状態に陥りこの話を伝えるべき人間じゃなくなってしまっているのだ。
こうなってしまうと、正直物語の信ぴょう性も薄れ個人的にがっかりであった。
ただ、『くねくね』の存在自体は非常に魅力的であり、理解できない理を超えた存在。クトルゥフ神話などに近いものだと思う。つまり、理解しちゃったらダメなのだ。
理解したらこの人間の世界には適応できなくなる。ある意味高次元な存在に進化してしまう。そういう、怪異として『くねくね』は魅力的。
しかし、やはり個人的にすごく引っかかる物語だった。
『くねくね』は見てしまったらアウトという、事故要因の強い怪異だ。
その怪異を村の住民は知っていながら子どもたちに知らせていなかった。
まぁ、これに関しては子どもが『くねくね』の存在を知ったら探すに決まっているのだから伝えないのはわかるがやはり危険すぎる。こんなこと言うのも申し訳ないがこんな土地に子ども二人をほったらかしにするべきじゃない。遠くに現れる可能性が高い生物と言ってもこの物語ラストでは目の前に召喚されていることも考えると……
うーん、存在は魅力的なのだが物語に登場するキャラクター(語り手)などの存在でふわふわした存在になってしまっている。
お前はくねくねじゃない。ふわふわじゃい!
と、言ったところで感想終わり。個人的に期待していた分微妙な怪異でした。
みんなのも遠くにいるくねくねに気を付けましょう。